【開催報告vol.2】白井明大さんトークイベント

6月30日に白井明大さんの最新著書
『ヘリヤ記 Ⅰ《声たち》」の出版を記念しまして
トークイベントを開催しました。

アーカイブ動画を7月15日(月・祝)まで販売しています!
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穏やかで、とにかく丁寧に、言葉を出す前に
もう一度ご自身の中にめぐらせてから出している…
と最初から、最後の一言まで感じました。

トークイベントなのに
「なんだか気持ちよかったな…」と謎の感想に…。

白井さんの著書は
今回初めて手がけられたファンタジーの他にも
詩(詩集)、『日本の七十二候を楽しむ』など
季節の移ろいを言葉にしたものも多く、
昨年には『日本の憲法 最初の話』も出版されています。

多岐に渡っていますが、これらの本の根底に流れているものは繋がっているとのこと。
それはいったいどういうことなのか。
それぞれを少しずつ紐解きながら、
『ヘリヤ記』を書くに至る経緯などをお話くださいました。

「心が自由だから、詩が書けるのではないか…」と
白井さんがおっしゃって、
あぁ、そうだった。とあらためて気づきました。

社会が自由だからこそ、歌いたいものが歌えて、
書きたいものが書ける。
「憲法」というと一見硬そうだけれど、
自由があるから生きていけるという約束事が書いてあるもの。
心が自由である時、
季節の移ろいや自然を感じることができる。
自然を感じるというのは「今を生きている」ということ。
命があるということですよね。と。

たしかにすべて大きな輪となって繋がっているのがわかります。

トークイベント2時間弱の間、
ひとつひとつ丹念にご自身の想いを
お話くださって、どのくだりも
心の底へずっしりと落ちてきましたが
個人的に特に印象的だったのは「ファンタジー」というものについて。

ファンタジーはこの世のあり方の秘密に触れることができる。
大切な問いかけやなぞなぞがそこにあります。
『モモ』の中ではゆっくりと一日を過ごすことがなぜ、
時間を節約することよりむしろよく暮らせるのか。
『ゲド戦記』では自分の影と向き合うこととはどういうことなのか。
『銀河鉄道の夜』では本当の幸せとはなにか?という問いかけを繰り返すこと。

自分はどんな世界で生きているのか、
生きる上での謎を説くものがそこにあると思います。
そしてそれらは格言のようなものでなく
面白くその物語を読み進めている時に感じている…
すくなくともぼくはそうでした。

と、ご自身の経験からくる「ファンタジーから得る栄養」についてお話くださるのを聞きながら、
冒頭ででていた自然や季節のこと、言葉にのせること、
この世の仕組みのことに繋がっているのだな
と思いました。

『ヘリヤ記』もまさに、
読んでいる時に物語の世界にいながら
体の片隅で今自分が生きる世界について感じる作品です。
3部作予定で主人公がかわるということなので
さらに立体的にヘリヤについて読めると思うと楽しみです。

「まだ読んでいない名作があるのは、これから出会うということ!素晴らしいですよね」と
ファンタジーガチ勢(ご本人談)の
白井さんが言ってくださって、たしかに!というわけで、これからもどんどん名作に出会っていきたいですね!

最後に、
どういうものを「光」と思うのか。
自分のあとに続く人をあたためるものとはどういうものがあるのか。もう一度考える時だと思います。
とおっしゃっていました。

この白井さんの言葉に「希望」がある…と
あたたかい気持ちになってトークイベントを終了しました。

こちらで紹介したエピソードはほんの一部です。
白井さんは、『ヘリヤ記』は手探りではじめたばかりなので、できれば「こうした者が書いています」と
手渡しのように届けたいです。とおっしゃっていました。

今回のトークイベントをアーカイブでご覧いただけますのでぜひ白井明大さんの言葉に触れてください。
※トークイベントはオンラインショップにてお取り扱いございます。
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【白井明大さん詩集・読み物】
今回だけお取り扱いさせていただく作品がございます。
貴重な本ばかりで、数が少ないのでお見逃しなく。
すべてにサインをいれていただきました。

『ヘリヤ記 Ⅰ 《声たち》』サイン本の在庫も僅少となっています。

(ほ)

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