作:えがしらみちこ 原案:西原理恵子
『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』(KADOKAWA 著:西原理恵子)に激しく心をゆさぶられ、この気持ちを忘れないようにしたいと担当編集さんに連絡したのが去年の10月。それからあれよあれよと時間が経って、やっと一冊の本になりました。
KADOKAWAの担当編集Sさんから初めてメールが来たのが2017年の8月。二児のお母さんで、子育てしながらわたしの『あめふりさんぽ』を読んでくれてたのだそう。特に文章のリズムを褒めてくださったのがとっても嬉しくて、Sさんと一緒に親子がスキンシップしたり親子の関係がホッとなるような絵本が作れたらなと漠然と思っていました。でも、展示やワークショップの準備に新しい絵本の制作、そして終わったら次の絵本が…と、とにかく目が回るように忙しくて「いつかご縁ができたら…」というぼんやりとした感じで考えていただけでした。
そんな中、講演会の帰りにふらっと立ち寄った本屋さんで『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』を見つけ、ひとつイベントが終わって心にちょっと余裕ができたのも手伝って、思わず手に取りレジに並んだのでした。
ちょうど娘が5歳になり、言葉をつかって気持ちを伝えられるようになってきた頃で、荒削りな言葉の塊を(本人は悪気はないのですが)どんどん投げつけられ、ひとつひとつにカチンと感情的に返してしまうことの繰り返しだったような…。
でも、当時は「なぜこんなに衝突ばかりなのだろう」とか「最近、不協和音だなぁ」とか原因がわからないまま、ぐちゃぐちゃな気分だけが残っていて、娘と一緒にいるのが怖いような疲れちゃうようなそんな日々でした。
なので、西原さんのご本をひらいたとき、言葉が沁みてくるように入って来て「この先、娘が高校生になったら会話もできなくなっちゃうのか」とか「お母さんは何もわかってない!って言われちゃうんだろうな」とか、自分の未来を垣間見ているような気分になったのでした。
不安なような寂しいような・・・でも、今のこの時間を大切にしたい。とにかく大好きってことは伝え続けたい。と思い、子育て最中に詩や絵本に助けられたことを思い出して、「この言葉を絵本にしたい!」と強く思ったのでした。
西原さんは絵も描かれるので、私なんぞが絵を描いてしかも絵本に…なんて、おこがましいんじゃなかろうか。と、心配な気持ちもあったのですが、このご本にとても感銘を受けたという気持ちが伝わるだけでもいいじゃない と、思い切ってSさんにメールしてみたのが、初めてのコンタクトから2ヶ月後。
それから半年くらい、Sさんと育児のはなしをしたりちょっと泣いたり、お互い時間が限られた中でやりとりしながら大切に作り上げた絵本。子育てしながらお仕事もされているSさんとだからこそ、この絵本が生まれたのだなあと、いろいろな巡り合わせに感謝しています。
この絵本は、何の具体的な解決も提示してないし、ただの心のつぶやきでしかないかもですが、いろんな人達がいろんな角度で発言していけたら良いなと思うし、言いやすい基盤を作っていくのは大事だと思うのです。いろいろ悩んだり葛藤するけど、でも子どものことを大好きだっていう気持ちは変わらない。もっと早くこの本に出会えればよかったとかじゃなくて、いろんなタイミングの人が今から「だいすきよ」って表現していければ、遅いなんてことないよって感じて欲しいねってSさんと話し合ったのでした。
それからのメイキングについては、プロのライターさんがインタビューしてくださったので、またその中で♫
こんなだらだらとした文を読んで下さってありがとうございました。
ぜひ、たくさんの方に読んでもらえたら嬉しいです。
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