秋に読みたい絵本『もりのかくれんぼう』(偕成社)

『もりのかくれんぼう』(偕成社)
末吉暁子 文
林明子 絵

秋も深くなり、冬に近づいてきました。
ゆるゆると暖房機を出したり冬支度を始めていっています。

秋に読みたい絵本『もりのかくれんぼう』(偕成社)

主人公のけいこがお兄ちゃんをおいかけて森に迷い込み、動物や「かくれんぼう」という男の子といっしょに
かくれんぼをして遊びます。

秋の情景の美しさやかくれている動物の緻密な表現。これはもう…林明子さんの絵画作品ですね。
目を凝らさないとどこに動物がかくれているのか、わからない まるでトリックアートのようです。
子どものほうが見つけるのが上手だったりして、大人も子どももいっしょに絵本を通じてかくれんぼ遊びができます。

自然と一体になって遊ぶ動物や子どもたちを眺め、自然の大切さをじわりじわりと実感する絵本です。
そして、ただの「みつけっこ」絵本として終わらず、最後にもメッセージが…。

林明子さんが絵を担当された絵本は、文章を他の方が担当されたものを手がけていても、まるでご自身が創作されたかのように、自分の中に落とし込んで描かれているのだろうなぁということが伝わってきて大好きです。

このお話の原稿を手にした時
お兄ちゃんと「かくれんぼう」のお顔が似ているのは、林さんのアイデアなのかなぁ
それとも、作者の末吉さんのご依頼なのかなぁ…。

けいこが迷い込んだ森は、最初は少し怖く感じるのですが、最後になるとその森がなくなることが寂しいなと感じてしまう
ページの展開に「うーーん。すごい…」とうならされてしまいます。

何度もなんども絵や文章を見返して味わいたい秋の絵本です。

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